交通事故の後遺症によって減収があった場合は、その年齢、収入、等級に応じて逸失利益という賠償金が一括請求されます。
逸失利益の算定方法は下記の通りです。
年収×労働喪失率×ライプニッツ係数
*年収・・・原則として事故前年度の年収
*労働喪失率・・・後遺障害等級を元に労働喪失率の表に基づき算定。詳しくは労働喪失率のページへ
*ライプニッツ係数・・・複数年分を一括受領するために中間利息を控除する決められた値。詳しくはライプニッツ係数のページへ
本来は、現実に減収があった金額を算定すべきですが、将来的にどういった減収状態になるのかは実質認定不可能なので、実務ではこのように推測的な計算方法により逸失利益を算定しています。
収入が増えていたらどうなりますか?
具体的な認定等級によっても考え方が変わってきますので何とも言えませんが、収入が増えていたとしても後遺障害が無ければもっと増えていた可能性があれば逸失利益は算定できることになります。
減収が無ければ請求出来ませんか?
減収が無いと逸失利益が基準を満たすだけ認められない場合があります。逸失利益には色々な説(考え方)がありますが、後遺障害を負っていない場合と比べて減収もしくはそれに順ずるものがあるか?という考えに立てば、減収が無いからといって直ちにそれで逸失利益が認められないということは無いと思われます。