交通事故で被害者が死亡した場合に、「もし生きていたらどのくらいの利益が得られたか」という問題が発生します。利益とは労働の対価として得られる収入のことです。この失われた利益を、専門用語で「逸失利益」といいます。
交通死亡で被害者が死亡した場合の逸失利益の計算方法は、下記のとおりです。
収入×(1-生活費控除率)×中間利息控除数
*中間利息数とはライプニッツ係数のことで、本来は分割して受け取る収入を一括で受け取るために、
年5%の利息を複利で差引くための係数です。
生活控除率とは、死亡すると本人の生活費が必要なくなるので、それを差引くための数字です。ほとんどの場合、下記の通りの割合で、生活控除率が逸失利益より差引かれます。
被扶養者がいる場合・・・収入の35%が控除
扶養者がいない場合・・・収入の50%が控除
また、収入の算出には、下記の3点を使用します。
1、死亡一年前の収入
2、年齢別平均給与
3、全年齢別平均給与
有識者・・・1と2のどちらか多い方。35歳未満は1と2と3をくらべて高いもの。
幼児、学生、家事従事者・・・3で計算。58歳以上は2と3を比べた高い方。
無職者・・・2で計算。ただし3の金額が上限。
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