交通事故の賠償金からみた時の考え方です。
まず、生活保護による給付ですが、費用は市町村、都道府県、国庫が負担します。その後、被害者が損害賠償を受けることができると、その保護相当額の範囲で返還することが予定されています。社会福祉の給付金と性質もあるので損害額からは直接控除しません。
そして、労災の特別給付金ですが、これは損害のてん補ではなく被災労働者の福祉増進の目的から支給されるもので控除されません。ただし、一般の労災保険金は控除の対象となるので注意が必要です。
次に、雇用保険(失業保険)ですが、費用は事業主及び国庫が負担しています。これも社会福祉観点から拠出されているもので控除の対象とはなりません。(判例)ただし、休業損害として考え控除すべきとの考えもあります。